2007年08月27日

おばかさんに乾杯

[おばかさんに乾杯]  ウルフ・スタルク著 / 小峰書店
おばかさんに乾杯

これは12歳のシモーネという女の子のお話、いつだったか木城・えほんの郷で買った児童書なんですが、なかなかおもしろかったんです・・・

母親と犬のキルロイと一緒に暮らしていたシモーネは、母親の新しい恋人と一緒に暮らすことになったため、郊外へ引っ越すことになります。

引越しにも、母親の恋人にも不満なシモーネ

転校先の学校では、先生がシモーネのつづりを見間違えてシモン(男の子の名前)という男の子としてみんなに紹介してしまいます。 イヤなこと続きで自暴自棄になってたシモーネは、なんと否定しないまま男の子として学校に通うことにしますが・・・

男の子と殴り合いのケンカをしたり、女の子に告白されてキスされたり、いつばれるのかはらはらしながらも、結構なりきってはまってるシモーネが面白い。ちゃんとパンツもブリーフに替えて、しかも局部に[詰め物]まで・・・オドロキ

登場人物も個性的です。挿絵画家で「普通じゃない」かあさん、かあさんの恋人「とんまで変な男」イングベ、そして、娘のもとで死を迎えるために療養所を抜け出してきたおじいちゃん

いろんなイヤな事があって気持ちが不安定なシモーネの心のよりどころとなるのがこのおじいちゃんなのですが、あるとき、かあさんや、その恋人への不満をぶつけたシモーネにおじいちゃんがこう言うんです。
「わしら人間は、おめでたいがむしゃらなおばかさんと、
用心深く感動のないお利口なやつの二手からなる親戚同志なんじゃ。
お前のかあさんもわしもおばかさんの方じゃ。
そういうおばかさんと一緒に生きるより、お利口で石橋を叩いて渡るようなやつらと共に生きる方が少しは楽だろう。
だが、やつらには特別ワクワクすることはないんじゃよ」

おじいちゃんのこの言葉、大好きです!おばかさん、私のまわりにもいるなぁ。
そもそも私自身おばかさんだし(笑)

 確かにイライラしたりさせたりもするけど、その分ワクワクもたくさんあるはずです
それもいいと思いませんか?

おじいちゃんの言葉のあと
「私はおばかさん?」と、とまどいながら聞くシモーネに、おじいちゃんはウインクしてこう答えます。

「きっとそうなるだろうよ」

みなさんのまわりにも、“愛すべきおばかさん”いますか?

(余談ですけど読者さんが1人増えてて・・・(T-T*)ありがとうございます)


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Posted by suzy at 23:25│Comments(13)
この記事へのコメント
ある意味・・・kokoroもおばかさんです(;´Д`)ノ
周りにもいるいる・・・だから 人生楽しいんだぁって感じです
Posted by kokoro at 2007年08月27日 23:38
>kokoroさん
kokoroさん・・そうだったんですか!
なんか親しみわいてしまいます( ̄∀ ̄*)
Posted by suzy at 2007年08月27日 23:43
俺も周りの人もみんなおばかさんだから、毎日楽しく過ごせるんですかねo(>▽<)o
Posted by Hide at 2007年08月28日 00:21
すてきなお話ですね(^^)私の周りのおばかさん!?探してみようかな~(^^)
Posted by しゅう at 2007年08月28日 12:38
>Hideさん
Hideさんも、まわりの方もきっと楽しい方々ばかりなんでしょうね~
楽しく過ごせれば幸せですよね♪

>しゅうさん
( ̄∀ ̄*)・・・きっといますぜ~
ほらそこ、そしてあそこにも!
Posted by suzy at 2007年08月28日 19:32
ここにもいました。
おばかさん4号かな?
Posted by たいちょう at 2007年08月29日 23:37
>たいちょうさま
1号、2号、3号はだれでしょうね~(^^)
Posted by suzy at 2007年08月30日 12:28
私の周りにいるかなぁ・・・
Posted by 助さん at 2007年08月30日 13:18
>助さん
みつからないときは
うちの事務所に来てください
少なくとも4人はいます(私を含めて(^・^)
Posted by suzy at 2007年08月30日 22:08
はじめまして^^

やさしい気持ちにさせてくれる
すてきな本ですね♪

ただ・・・わたしの場合
用心深く、石橋を叩いても渡らない上に
おめでたい がむしゃらな おばかさん タイプなんです♪
Posted by そら at 2007年08月31日 00:16
>そらさん
コメントありがとうございます!
わたしも、そらさんと同様かも
何か親しみがわきます(^・^)
ただ、たまーに意味無く用心深い時ありますけど
そんなとこがおばかさんって事なのかも・・です
Posted by suzy at 2007年08月31日 18:21
わたしにとって、おばかさん=遠藤周作の「おばかさん」です。
ナポレオンの子孫と言うガストンさんが巻き起こす出来事を
ほのぼのと、ユーモアたっぷりに描いた大好きな本です。
小学生の頃、古谷光敏が漫画化して、毎週楽しみに読んでいました。

最後は自暴自棄なヤクザを純粋無垢な魂で救うガストン。
彼こそ最も愛すべきおばかさんです。

一読をおすすめしまーす!
Posted by つのきち at 2007年09月01日 22:12
>つのきちさん
さすが、通ですね!
なんだかすごくおもしろそうなストーリーの本!!
今度、図書館で探してみます(*^-^)
Posted by suzy at 2007年09月02日 17:05
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    コメント(13)